責任放棄
2003年5月15日それは偶然だった。
ふとあちこちを見て回ってた時に見つけてしまった、少し前に別れた元彼女Tの日記。
Tは俺から別れを告げた人。
いつからか、俺の気持ちはTに向かなくなり、それがわずらわしいと感じるまでにそんなに時間はかからなかった。
俺の罪は、そうなる前に結論をださなかった事。
俺のずるさは、さよならを告げる事さえ放棄してしまった事。
いつしか、彼女に関わる事すべてから逃げてしまった卑怯な自分。
そんな自分に目を向けるのが嫌で同時にTからも目をそむけていた。
そして、やっと別れを告げた。
彼女の事を考えてじゃない、自分が解放されるために、全部自分のために。
だから、たった一言の別れの言葉。
「ごめん、もう無理だ」
それから数ヶ月たって見つけた彼女の日記。
普段のTの口調と違い、少し大人びた口調で書かれてるその日記。
別れた事で逆にTにちゃんと目を向けれるようになった。
そして、日記を見て、あー彼女も終わること感じてたんだ。俺が思ってる以上に彼女は大人だったんだなと思った。
だけど、俺の中でそれ否定するある一文が目に止まる。
違った・・・文章は大人びた口調だけど、彼女は何も変わってない・・・
それは、彼女が俺の携帯に送ったという、彼女から別れを告げる最後の言葉。
「誰よりも、好きだったよ。」
そんなメールは来ていない。
そのメールが来ていれば、その時点で俺はそれを受け入れてただろう。
その日に来ていたメールは
「寝てたらごめん〜今から寝るね♪おやすみなさい☆」
あまりにも違う内容。
現実に嘘をつき、いつも綺麗な思い出を作ろうとする彼女が嫌だった。
小説や映画が好きな彼女、その小説や映画と自分を重ね、それを現実や俺にまで求めてくる彼女が嫌だった。
その、あまりに子供なところについていけなかった。
その日記にもう一言ある。
「彼の気持ちを繋ぎとめたくて、好きと言う言葉を繰り返した。「重い」事も重々承知で」
彼女は勘違いをしている。
俺にとってそれは「重い」んじゃない「軽い」って事を
挨拶のように繰り返される「好き」って言葉
バーゲンセールのように安売りされる「愛してる」
その言葉が飛び交うたびに、言葉は重みを失っていった。
なんらその言葉は胸に響かなくなっていった、日常語になってしまったのだから。
そう思いながら、心配になる。
俺はこれらの事を、一度も彼女には告げていない。
彼女がこれから新しい出会い、新しい恋人が出来た時、同じ事を繰り返すのではないだろうか?
それを受け入れてくれる相手ならいい。
だけど、そうじゃなかったら?
人は出会い別れを繰り返して成長していく。
だから別れが綺麗に訪れる必要はないと思う。
どんなに格好の悪い別れでさえ、それはその人の経験になるのだから。
だけど、俺はわずらわしさのためにそれを避けた。
なぜ俺が彼女を受け入れられなくなったのか、その理由を言うこともしなかった。
俺は、俺がしなければならない事
その義務も責任も放棄してしまったのだろう。
彼女の日記を読んだとき、下りていた肩の荷がまたずしっと肩にのってきた気がした。
ふとあちこちを見て回ってた時に見つけてしまった、少し前に別れた元彼女Tの日記。
Tは俺から別れを告げた人。
いつからか、俺の気持ちはTに向かなくなり、それがわずらわしいと感じるまでにそんなに時間はかからなかった。
俺の罪は、そうなる前に結論をださなかった事。
俺のずるさは、さよならを告げる事さえ放棄してしまった事。
いつしか、彼女に関わる事すべてから逃げてしまった卑怯な自分。
そんな自分に目を向けるのが嫌で同時にTからも目をそむけていた。
そして、やっと別れを告げた。
彼女の事を考えてじゃない、自分が解放されるために、全部自分のために。
だから、たった一言の別れの言葉。
「ごめん、もう無理だ」
それから数ヶ月たって見つけた彼女の日記。
普段のTの口調と違い、少し大人びた口調で書かれてるその日記。
別れた事で逆にTにちゃんと目を向けれるようになった。
そして、日記を見て、あー彼女も終わること感じてたんだ。俺が思ってる以上に彼女は大人だったんだなと思った。
だけど、俺の中でそれ否定するある一文が目に止まる。
違った・・・文章は大人びた口調だけど、彼女は何も変わってない・・・
それは、彼女が俺の携帯に送ったという、彼女から別れを告げる最後の言葉。
「誰よりも、好きだったよ。」
そんなメールは来ていない。
そのメールが来ていれば、その時点で俺はそれを受け入れてただろう。
その日に来ていたメールは
「寝てたらごめん〜今から寝るね♪おやすみなさい☆」
あまりにも違う内容。
現実に嘘をつき、いつも綺麗な思い出を作ろうとする彼女が嫌だった。
小説や映画が好きな彼女、その小説や映画と自分を重ね、それを現実や俺にまで求めてくる彼女が嫌だった。
その、あまりに子供なところについていけなかった。
その日記にもう一言ある。
「彼の気持ちを繋ぎとめたくて、好きと言う言葉を繰り返した。「重い」事も重々承知で」
彼女は勘違いをしている。
俺にとってそれは「重い」んじゃない「軽い」って事を
挨拶のように繰り返される「好き」って言葉
バーゲンセールのように安売りされる「愛してる」
その言葉が飛び交うたびに、言葉は重みを失っていった。
なんらその言葉は胸に響かなくなっていった、日常語になってしまったのだから。
そう思いながら、心配になる。
俺はこれらの事を、一度も彼女には告げていない。
彼女がこれから新しい出会い、新しい恋人が出来た時、同じ事を繰り返すのではないだろうか?
それを受け入れてくれる相手ならいい。
だけど、そうじゃなかったら?
人は出会い別れを繰り返して成長していく。
だから別れが綺麗に訪れる必要はないと思う。
どんなに格好の悪い別れでさえ、それはその人の経験になるのだから。
だけど、俺はわずらわしさのためにそれを避けた。
なぜ俺が彼女を受け入れられなくなったのか、その理由を言うこともしなかった。
俺は、俺がしなければならない事
その義務も責任も放棄してしまったのだろう。
彼女の日記を読んだとき、下りていた肩の荷がまたずしっと肩にのってきた気がした。
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